PLUTO-プルートウ-

ばるたん (V)o¥o(V)

2009年07月04日 05:35


なかなか読みがいのあるマンガがこのほど完結して
その単行本の最終巻が発売された。
時を同じくして、日本を代表するアニメのマンガ版の
最新刊も発売されました。

前作品は、もとは手塚治虫作品鉄腕アトムの一編「地上最大のロボット」を
原作とした「PLUTO-プルートウ-」
後作品は「機動戦士ガンダム-THE ORIGIN-」である。




ハリウッド映画にしても
日本のマンガ業界にしても、
続編やリメイクがブームである。
売上が望めて予算出資する出資者に説得力があり
首をたてに振らせやすいといった背景があるにしても、
新規の製作者や作家にオリジナルを創造する才能がないとか、
遺産を受けついだ方々が安易に報酬を得ようとするなどとか、
理由はいかようにも考えられるのですが、
基本的に過去の偉大な作品を食いつぶす
魑魅魍魎たちの姿が透けて見えて
私は基本的にこの手の作品は不幸に見えてならない。
出来るだけ愛される作品として
昇華されることを望むばかりです。

そんな中でこの2作である。
私はこの2作に微妙な共通点を見ている。
オリジナルが比較的良く知られた作品であること。
ロボットが作品重要な地位を占め
戦争・反戦を題材にしていること。
描き手にたぐい稀なる力量があること。
PLUTOは手塚治虫の原作で「ガンダム」は
虫プロ出身者によって作り上げられたもの。

平たく言うとだ、良くも悪くも手塚治虫の思想・影響が写りこんでいる。

と、思う。

かくして、この2作は
神、手塚治虫の正統な弟子により救われた、
リメイク物にしては稀に見る良作として、
生まれ出た作品となったと思う。
弟子なんて書いてしまうと、
作者が不快に思うといけないのですが
本当に力がある方が描き上げてくれて
良かったと思っています。

さて、このたび完結した
「PLUTO-プルートウ-」である。
鉄腕アトムを基として
現代日本マンガ家を代表する作家
浦沢直樹がえ描いた、
現代社会を風刺した傑作SFサスペンスとなった。

こういった作品こそ、ぜひ忠実に映画化して
輸出してもらいたい物である。
劇中のティディベアを見て
アメリカ合衆国がどんな感想を思うか楽しみであります。

(まぁ、残念なことに引き受けられる
シナリオ作家も監督も思い浮かばないのですがね)

 



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ばるたん(V)o¥o(V)の本日の1曲

歳をとると過去ばっかし振り返ってしまうから、
新しい“何か”を始めないといけないなぁ、と反省する今日この頃です。



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